睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome) に罹患していると、良質な睡眠が取れず、日中の活動性や労働の質、運動能力などが低下することはもちろん、高血圧や虚血性心疾患、糖尿病などの生活習慣病を効率に合併し、生命予後に影響を与えると言われています。
まず検査して確かめましょう。

睡眠時無呼吸症候群の診断と治療

1、睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気です。原因としては『肥満』が挙げられます。体重増加により、のどに脂肪が蓄積し気道が狭くなり、完全に塞がれた時に無呼吸となります。また、痩せている人でも『あごが小さい』など、解剖学的な理由により起こることがあります。ほうっておくと命に関わるが、自分では気づきにくい病気と言われています。

2、睡眠時無呼吸症候群の症状

① 大きないびき
② 口やのどの渇き
③ 熟睡感がない
④ 居眠り
⑤ 慢性的な疲労感
⑥ 集中力の低下 

3、診断

お家で簡易検査を実施します。費用は3割負担の方で4000円程度です。簡易検査キットを装着し一晩寝ていただき無呼吸の有無を調べます。以前は入院検査のみでしたが、現在は自宅での簡易検査が普及しております。検査により寝ている間にどのくらい呼吸が止まっているか、治療が必要か判断します。

4、治療

治療は持続陽圧呼吸療法(CPAP:Continuous Positive Airway Pressure) を行います。これは一定圧を加えた空気を軌道に送り込むことにより、睡眠中の気道を確保する治療法です。ほとんどの睡眠時無呼吸症候群の患者様に有効で、治療の第一選択となっています。